幸せって?
我が家は只今、私、夫、私の母(78歳)、やんちゃな犬(5才の女の子)の三人と一匹暮しです。昨年の夏に娘と息子は自立の第一歩を踏み出したのです。
それまで、共働き30余年。二人のこどもを産休明けから保育所に預け、仕事と子育てと家事に追われる日々でした。全く余裕のない自分だったなぁと思います。こどもの事では、様々なことがあり、泣いたり、笑ったり、怒ったり、時には仕事を辞めようかと悩んだり・・・・・。
こどもたちが家を出ることになり、そしてそれを機会に私の母と暮らすことになった時は、家事から解放されるうれしさと、こどもたちのわずらわしさ(こどもといっても大人です。でも、色々ややこしい)がなくなることに、私の夢(?)は広がりました。
帰りの時間を気にせず仕事ができる。余暇はどうやってすごそうか。読みたい本もたくさんあるし、映画も見に行けるなどなど・・・。でも、そんなふうに思ったのはつかの間で、家の中では静かに時間が流れます。そのことに戸惑うようになりました。母は高齢なので、寝る時間が早い。私が家に帰ったら、たいていは就寝しています。だから、夕飯を作らなくてよくても、食べるのはいつも一人です。孤食は寂しいです。(夫は深夜に帰宅が常なのです)
唯一の救いは犬です。年をとった夫婦が犬をかわいがる気持ちがわかるような気がします。ペットはこどもといっしよですものね。今の我が家も、犬がいなければ会話がありません。日々の会話といえば、犬の話題です。元気のいい、やんちゃな犬なので、毎日母をこまらせているようで、テーブルの上に置いていた晩御飯のお肉を一人分食べてしまったとか、靴下を持って逃げてたいへんだったとか、庭に出していたら、門から飛び出して行ってどうしようかと思ったとか。けっこう母の刺激になっているようです。本人はストレスがたまると言っていますが。
子育てから離れてみて思うのは、忙しくても、しんどくても、ややこしくてもにぎやかに過ごしていたあの頃がなつかしい!毎日がその日暮らしで、食卓にめちゃくちゃなものが並んでいても、洗濯物が山のように積み上がっていても、家の中にほこりが溜まっていても、家族と身を寄せ合って過ごすことの幸せが今わかります。
これからの私の幸せは、自分の母と夫と犬と静かに暮らすこと。考えてみれば、母との時間はそう長くはありません。だから、その時間を大事にしたいと思っています。
保育園ではたくさんのこどもたちとにぎやかにすごせるのですから、こんなに幸せなことはありませんね。
先日のM君のことから、日々の生活の中に幸せがあるのだと気づきました。