地域の輪

 当法人は、今年の4月から栄町に分園を開園し、6月には川西市で初めての病後児保育施設を開設しました。

分園の敷地内には地域交流施設「さくら」という施設があり、そんなご縁から栄町自治会や桜小地区福祉委員会の方々には保育園のことをたいへん気にかけていただき、よく声をかけていただいています。

先日は、地域福祉ネットワークの会議に参加をさせていただきました。

参加団体は、自治会、社会福祉協議会、障害者団体、医療機関、老健施設、民生委員の方、小中学校、保育園、地域のボランティア団体、川西市など。それぞれの団体の状況や情報交換などをしました。

その中で印象的だったお話がありました。

居場所づくりをされている団体の方が、そこに来られる利用者の方の中には心を病んで引きこもりなった人たちが多くこられていると話して下さいました。中学校のときのいじめがそもそもの原因。40代になっている今も社会に出ることができない人がありますと。

保育園や小学校でも支援が必要な子どもが多いのが現実です。

相手の気持ちに心を寄せることができず、友だちとのコミニュケーションがうまくいかない子や、自己コントロールができず、手や足が出てしまう子など支援が必要な子どもたちがいます。

保育園では丁寧に子ども同士の関係づくりをし、お互いの思いがわかるような手立てを考えながら保育をしていますが、小中学校に行くとなかなか友だちとの関係づくりが難しく、自己肯定感をもてず、いじめにあったり、不登校になったりなど様々な問題へと発展していくこともあると聞きます

そのような子どもたちが青年期なった時、社会でうまくやれず、ひきこもりになったり、精神障害を引き起こしたりなどがあるそうです。

自分も社会の役に立つことがしたい、仕事がしたいと願いをもっているけれど受け入れ先がないのが現状です。

この地域福祉ネットワークの会議では、地域で困っている人たちが生き生きと輝く場があるといいね、どこか受け入れ先はないかな?とそれぞれの立場の人たちが真剣に考え、意見交換されていました。

そのような話を聞き、人の基礎となる乳幼児期に携わる私たちは、保育園のもつ役割を考えさせられました。そして、青年期を見とおした保育をしなければと改めて思いました。

子どもも大人も笑顔が広がる地域にしたいですね。