たんぽぽっこ春風にのって・・・

3月16日保育園の卒園式でした。9名の子どもたちを小学校へと送りだします。小さな時からずーっと成長を見守ってきた子どもたちとお別れするのはさみいしいですが、大きくなって、誇らしげに卒園証書を見せて歩く姿には涙、涙でした。どうか小学校でも、自分らしく、まっすぐに育っていってほしいと願います。たんぽぽの綿毛のように、春風にのって新しい地で根をしっかり張ってほしいです。

 卒園式の次の日、街で偶然卒園児の保護者の方に出会いました。もうすぐ5年生になるSちゃんのお母さんです。最近のSちゃんの近況を話してくださったのですが、その話に思わず泣いてしまいました。最近2分の1成人式とやらをするそうですが、Sちゃんの小学校でも催されたそうです。その時、自分のこれから大切にしたい言葉ということでお習字で書いた言葉が、「へび」だったそうです。お母さんはその言葉にずいぶん驚かれたそうですが、なぜその言葉にしたかを聞いてとてもうれしかったと話されました。Sちゃんの理由は、へびはゆっくり、寄り道しながら歩んで目的地まで行くからだそうです。そして、けがをしても脱皮してまた新たな自分になるからだそうです。Sちゃんもへびのようにゆっくり、じっくり歩んでいきたいということです。また、色々あっても、へこたれず気持ちを新たにやっていきたいといったそうです。保育園時代、Sちゃんはのんびりした子どもでした。ちょっと運動が苦手で運動会の時は苦戦する場面もありました。でも、あせることなく精一杯頑張る子どもでした。そんなSちゃんのことを友達もご家族の方も、まわりの保護者も、職員も素敵だなと思っていました。私はSちゃんが、自分らしく生きていくことがしんどい時代に、しっかり自己肯定感をもって育ってくれていることに感動しました。その話を聞いて、改めて保育という仕事の責任と喜びを感じました。Sちゃん、お母さんありがとう!